税務ニュース

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事務所通信2020年2月号

 どうして経営計画が必要なのか?① 社長の想い(経営理念)を経営方針に落とし込む

経営計画は、社長が経営の良否を判断する基準となるものですが、「計画通りにならない」から意味がないとお考えの社長もいると思います。
まずは「基本方針」「商品・サービス」「得意先・顧客」「販売促進」「新商品・新事業開発」「内部体制」などについて、
社長の頭の中にあるプランを書き出してみましょう。
社長の想い(経営理念)を経営方針に落とし込み、数値計画とともに経営計画をつくることで「生きた経営計画」として活用できるはずです。

 「金融検査マニュアル」廃止で中小企業の融資環境が変わる!

金融庁が金融機関を指導する際の手引書「金融検査マニュアル」が廃止されます。これによって、これまでの「担保・保証」「財務の健全性」
「資産査定(格付け)」を重視した金融機関の融資姿勢から、今後、「事業内容」「将来の見通しや経営計画」「決算書に表れない非財務情報」を
評価する姿勢に変わることが期待され、特に短期継続融資の増加が見込まれます。
今後、金融機関は融資先企業の事業内容、将来性などを評価するための情報収集が重要になります。
中小企業においては、経営計画、決算書や毎月の試算表を金融機関に提出するとともに、社長自身が自社の状況、経営に方向性を正しく伝えることが重要になります。

所得税確定申告の注意点 ~こんな収入の申告漏れはありませんか?~

個人事業者はもとより、会社経営者やサラリーマンなどの給与所得者で年末調整によって確定申告が不要な人であっても、
次のような所得(収入)があれば、所得税の確定申告が必要な場合があります。

○役員が会社に賃貸している不動産の賃貸料や会社への貸付金の利息
○生命保険会社等から受け取った満期保険金や解約返戻金
○上場株式等の譲渡や配当による収益などで一定のもの
○不動産や金などの売却収入
○個人事業者の自家消費と税抜経理を採用している場合の益税
○預かった敷金と保証金の償却

事務所通信2020年1月号

 経営理念で会社の未来を変える!

経営理念は、創業者や経営者の考え方を明文化したもので、企業活動において守るべきポリシーです。
そんな経営理念を変えることや、新たに作ることで、会社を大きく発展させることもあります。
事例1では、創業120年の白アリ防除会社が発想を転換し、自らの事業を「住環境を育む会社」として経営理念を変えることで、
メンテナンス、リフォーム、耐震補強など幅広く事業展開した例を紹介しています。
事例2では、地元住民のいわれのない反対運動で窮地に陥った産廃業者が、「脱・産廃」を掲げ、新たに経営理念を作成し、
資源再生会社となって、今や再資源化率98%を達成するリサイクル事業者へと変貌し、里山を育てるまでになった例を紹介しています。

 小さな会社の「必勝の経営術」⑧ 軽装備の経営と社長の実力が決め手

競争条件の不利な会社は、資金や人の配分を効率的に活用することが必要です。また、社長の労働時間は大きな影響を及ぼします。
弱者の戦略⑪「軽装備に徹し、動きの速い会社を目指せ」。資金は、預金、売掛金、在庫、機械・設備、
土地・建物、車両運搬具などに配分されていますが、重要性が高いものに多く、低いものは少なく配分することで、競争力が強くなります。
弱者の戦略⑫「社長は競争相手よりも多く仕事せよ」。競争相手よりも業績を良くするためには「社長の実力」(仕事時間の2乗×質)
を高める必要があり、仕事時間として年間3,200時間働くこと、経営戦略の研究に力を入れて質を高めることを指摘しています。

今年から所得税制が変わります

令和2年分の所得税から、給与所得控除・基礎控除の控除額や上限額の見直しが行われ、年収850万円を超える人は税負担が増えます。
一方で、個人事業者や請負など給与所得でない人のうち合計所得金額が2,400万円以下の人は、基礎控除の見直しにより税負担が軽減されます。
令和2年10月以降の年末調整から手続きが電子化され、保険料控除証明書や保険料控除申告書など年末調整関係書類の
「従業員から会社へ」の流れが電子データでできるようになります。

事務所通信2019年12月号

 年末調整は「所得の額」に注意しよう!

 昨年の年末調整では、配偶者控除等の改正に伴い、従来の申告書が「配偶者控除等申告書」に改められたうえ、
 これまで提出が不要だった配偶者控除を受ける人についても、新たに提出が必要になりました。
 そのため、申告書の記載にあたって「所得の見積額」の誤りや、記載すべき金額が分からないといった声がありました。
 年収が給与のみであれば、年収の見込額から給与所得控除額を控除した金額が「所得の見積額」になります。
 年収の見込額は、例えば、既に11月までの給与(賞与を含む)を受給している場合は、1~11月までの課税支給額を合計し、
 さらに12月に支給される予定の給与を見積もって合計します。次に「配偶者控除等申告書」(裏面)に掲載された「給与所得金額の計算方法」の表に
 年収の見込額を当てはめれば、所得の見積額が分かります。

 貸借対照表の現状を確認し、健康体を目指そう!

 貸借対照表(B /S)から、会社の健全度を見ることができます。
 B/Sを人の体にたとえると、流動資産(特に現金預金)や純資産(自己資本)が大きく、不良債権や不良在庫、不要な機械設備、
 含み損を抱える資産のない状態が健康体といえます。
 反対に、流動負債が多く自己資本が少ない状態は肥満体といえます。このような企業は、赤字続きのため不良な資産を処分できず、
 肥満体から抜け出せない状態にあります。肥満状態を解消するためには、黒字経営を実践することが何よりも重要になります。

 小さな会社の「必勝の経営術」⑦ 新規開拓と顧客対応を工夫せよ

 小規模1位や部分1位を目指すには、重点とする商品・サービス、営業地域を決めて、営業活動を効果的に行う必要があります。
 弱者の戦略⑨「新規顧客の開拓に力を入れよ」は、新規顧客を増やすためには、見込み客を見つける必要があり、
 そのための「訪問、ホームページ、ダイレクトメール、広告、看板、チラシなど」の手法が効果的に行われているかを点検する必要性を指摘しています。
 弱者の戦略⑩「積極的な顧客対応を欠かすな」においては、競争相手よりも「顧客から好かれ、気に入られ、忘れられない」ための方策を
 実行することが必要です。例えば、取引高が多い会社に頻繁に訪問できているか、小売業・飲食業では、顧客リストを作成し、
 案内はがきを送るなど、自分にあった営業方法ができているかを確認してみましょう。
   

事務所通信2019年11月号

 パート収入と税金・社会保険の“壁”はどこ?

「○○円の壁といわれる税金・社会保険の扶養家族の範囲」について、従業員の人たちが気になる時期になりました。
「収入と所得の違い」を含め、早めに情報発信しましょう。「収入」とは、給与収入(賞与含む)のみであれば、
  給与の手取額ではなく、源泉徴収や社会保険料等を差し引く前の支給額のことで、「所得」とは、収入から給与所得控除を差し引いた額です。
  例えば、夫がサラリーマン(正社員)で、妻がパートで働く夫婦共働きの場合、次の点について伝えましょう
   ①103万円の壁:妻は所得税が課税されず、夫は配偶者控除を受けられる。
   ②130万円の壁:夫の扶養範囲からはずれ、妻に社会保険の加入義務が生じる。

 消費税率10%への引上げで納税額は25%増加します!

  消費税率10%への引上げによって、税率は2%の引上げでも、納税額は25%の増加になります。
  軽減税率の導入に伴い、例えば外食業のように、主に飲食の提供による売上が10%、
  原材料(飲食料品)の仕入時の税率が8%になる場合、25%以上の増加になるため注意が必要です。
  予定納税額は、税率8%を基準としているため、税率引上げ後の確定納税額が予定納税額より大きくなると予想されるため、
  納税額に慌てることのないように注意しましょう。

 小さな会社の「必勝の経営術」⑥ 1位を目ざす重点地域をつくる

 中小企業が商品・サービスを効率的、効果的に販売するためには、重点的に販売する営業地域を決める必要があります。
  弱者の戦略⑨「市場規模が小さな地域に力を入れよ」は、地方にみられる海、山、川などによって地形的に分断された
  独立性の強い小さな地域、都市部であれば、高速道路や鉄道、川などによって地域から分断されている地域など、地域1位になりやすい地域です。
  弱者の戦略⑩「営業地域の範囲を狭くせよ」は、中小企業は営業地域を狭くして、さらにその中に重点地域を決めて、
  まずはそこで1位を目ざします。そこで、1位になれば、次の重点地域を決めて、そこで1位を目ざすことを繰り返すことで、
  営業地域全体で1位になれるとしています。

事務所通信2019年10月号

 金融機関はどうして決算書の提出を求めるのか?

 企業が滞りなく借入金を返済していても、なぜ金融機関は、毎年、決算書の提出を求めるのでしょうか。
  それは、金融機関の主要資産が融資先企業への貸出金だからです。
  金融機関は、貸出金が企業の事業活動に正しく使われ、きちんと返済されるかを決算書によって確認することで、
  自行の資産保全を図っているわけです。また、融資先の財務データを常に把握できれば、
  追加融資や業績向上支援に即座に対応が可能になります。
  企業は、積極的に金融機関へ、決算書や月次試算表を提供し、金融機関との対話を深めることで、信頼性が高まります。

10月1日をまたぐ取引の消費税率に注意しよう!

  取引や請求期間が10月1日をまたぐ場合、適用する消費税率に注意しましょう。
①保守サービス料金は、請求期間が10月1日以後にまたがる場合は税率10%
②10月分の家賃は9月末に支払っても税率10%
③通常のリース(所有権移転外ファイナンスリース)は、9月30日までに物件の引き渡しがあれば税率8%
④電気、ガス、水道料金などは、10月中の料金確定分までは8%
⑤出張旅費は、日当、交通費、旅費のそれぞれの消費税率に注意

小さな会社の「必勝の経営術」⑤ 1位づくりの商品戦略

 中小企業が売上・利益を拡大するには、小さな市場であっても、自社の商品・サービスにおいて、市場占有率が1位になれる商品をつくることです。
  そして、1位の優位性を高めていくことで、売上、利益の拡大につながっていきます。
 弱者の戦略⑤「市場規模が小さな商品に力を入れよ」は、市場規模が小さい商品だけでなく、
  特徴がある、強い競争相手がいない、同業者が見落としている、大企業が手を出さない、などの商品もあてはまります。
 弱者の戦略⑥は「商品の範囲を狭くし、経営力の分散を避けよ」です。競争条件の不利な会社が、商品・業種、営業地域や、
  業界・客層を広げすぎると、経営力が分散して、かえって業績を悪くします。いかに、経営力を集させることができるかが大事になります。

事務所通信2019年9月号

経理担当者必見! 9月末(消費者増税前)までに準備すべき経理実務

 10月からの消費税率引上げと軽減税率の導入によって、10月1日以後暫くの間は、取引や請求業務において新旧の消費税率が混在するため、誤りが起こりやすく
 なります。誤りをなくすため、9月末までに経理上の準備をしておきましょう。

① 売上において、出荷から納品・検収までの期間が10月1日をまたぐ場合、売上計上基準の違いによって、適用する消費税率が異なります。
 得意先と打ち合わせをした上で、社内で情報を共有化しましょう。

② 「20日締め」請求などの場合は、売上計上基準に基づき9月末までの取引を一旦集計し、8%が適用されるものを区分しておきましょう。

③ 仕入先に対して、9月30日までの請求分と10月1日以後の請求分とを分けて請求書の発行をお願いするなどの対応をしましょう。

消費税:10月からの領収書の発行・受領の際の注意点

 小売店や飲食店が、市販や自社製作の「手書きの領収書」を発行しているときは、10月1日以後は領収書の記載事項に注意が必要です。

① 売上のすべてが10%である事業者が発行する領収書については、従来どおりの記載でも問題はありません。

② 売上のすべてが8%(軽減税率対象品目)となる事業者が発行する領収書については、従来通りの記載に加えて「全商品が軽減税率対象」という記載が必要に      なります。

③ 10%と軽減税率対象品目がある事業者の領収書については、但し書き欄に「品目名」を書く際、それが軽減税率対象品目であれば「品目名(軽減税率対象)」の記載とともに、軽減税率対象品目の税込合計金額の記載が必要です。

小さな会社の「必勝の経営術」 経営の差別化に力を入れよ!

 中小企業は、大企業と同じような商品・サービス、営業方法では太刀打ちできないため、大企業とは異なった考え方による差別化が必要です。

 弱者の戦略③は「弱者は、強い会社とは異なった経営の差別化に力を入れよ」です。
 これは、商品、地域、業界と客層などのどれを差別化するかを明確にして、そこでどのように差別化するかを検討することが必要です。

 弱者の戦略④には「弱者は1位づくりの目標に対し、経営力を集中投入せよ」があります。
 これは、商品、営業地域、客層において「小規模1位」や「部分1位」を目指すには、目標を一つに絞り、そこに経営力を集中投入しなければ、競争条件の不利
  な会社は、小規模1位を獲得できないことを示したものです。